交渉で解決。相手方にも配慮して最大限の譲歩を引き出した事案。
ご依頼者様:50代 女性
ご相談内容
親の死亡で、相続人は2人の子。遺産額は約1億円の事案。
相手方の方が情報を全て握っており、ご依頼者様は言われるがままに遺産分割協議書に署名押印して良いか分からずに相談に来られた案件。
ご相談後
まずは遺産の範囲と評価額を調査する必要があると考え、全預金の取引履歴を取得した。すると、被相続人の死亡直前と直後に多額の引出しがあったことが判明した。
相手方の提案は、これら直前直後の引出しを相手方有利に解釈した提案だったので、きちんと遺産の範囲と額を定め、丁寧に交渉した。
相手方にも敬意を払い、当初は感情的だった相手方とも徐々に建設的な話ができるようになった。
その結果、双方が最低限折り合える内容で和解が出来た。
弁護士からのコメント
相手方に代理人が就いていない案件でした。
ただ、相手方も理性的な方だったため、激しい主張の応酬をしながらも、建設的な話し合いが出来ました。
相続や離婚などは、交通事故や賃貸借などよりも感情的な部分で解決が難しい部分があります。私は、ご依頼者様の利益は最大限守りつつ、相手方の主張にも耳を傾けて理解しようと心掛けております。
その為か、相手方に代理人が就かない相手方本人との交渉では、殆どの事案で訴訟や調停をせずに和解が成立しています。
相続では、両者が完全に納得できる結論はあり得ません。
しかし、双方がギリギリ納得できる合意点を見出すことが大切です。
そして、納得を得るには、単なる金額の問題だけでなく、当事者の気持ちの部分の納得が大切だと考えています。